経営再建中のシャープは、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の買収提案を受け入れるという取締役会決議を昨日行いました。
台湾のホンハイと言えば、知る人ぞ知る”iPhone作ってる会社”です。

売上15兆円くらいあって、ソニーやパナソニックや日立よりもデカイ、ものごっつい会社です。
液晶等の最先端技術の国外流出が気になりますが、まあデカイところに助けて貰って良かったんじゃないの、と思っておりました。

が、なんとその日のうちに、ホンハイのほうから、“ハンコ押すのちょっと待って!”という話が出ました。
なんでも、3500億円にものぼる“偶発債務”の存在を示す書類が、その取締役会の直前にシャープ側から届けられたのが理由だそうです。

“偶発債務”って聞きなれない言葉ですが、今は債務ではないけど、将来何かヤバイ事起こったら債務になっちゃうかも、というものです。
分かり易い例で言えば、借金の保証人になるようなケースで、借りてる本人が普通に返してしまえば何事も無いけど、本人が逃げちゃったらヤバイよ、って話です。

婚姻届け出す直前になって、
“実は私、3500億円の借金の保証人になってんねん”
って言われたら・・・、びびりますね・・・。

シャープは“一応”上場企業なんで、元々、偶発債務は世間様(投資家)にも公表する義務があるんですが、さて、この3500億円の内容はどうなんでしょう?
偶発債務は何事も無く終わってしまう可能性もある為、“大した事なけりゃ黙ってても良いよ”、という結構アバウトなルールがあり、“大した事ないけど一応結婚前に言っとくか”、程度の話なら良いのですが・・・。

故意にシャープが隠してたんじゃないか!!!、という意見もありますが、6000億円以上もの商売の話なのに、売るほうも買うほうもエエ加減やなあ、というのが個人的な意見です。