大阪市の地下鉄で、示談金目当ての男女に痴漢にでっちあげられ、会社員の男性が誤って逮捕される事件がありました。
朝日新聞によると、後に女が自首してきたため男性の無実が晴れ、共犯の大学生の男は虚偽告訴容疑で府警に逮捕されたそうです。

痴漢された”フリ”をした女性と、”痴漢してる現場を見た”とウソの証言をする男性が共犯で行ったヒドイ犯罪です。
丁度先週テレビで、”それでもボクはやってない”という映画が放送されており、痴漢冤罪で有罪になってしまう話がありました。

今回のケースは冤罪どころか、男女が示談金目当てに痴漢をでっちあげるという悪質な話で、映画の話より現実はもっとヒドイなあと思わされます。
痴漢事件の場合、第三者の証言が重視されるようですから、共犯者の男性が第三者のふりをして”痴漢してるのを見た”とでっちあげられたら、被害者はどうしようもありませんよね。

この事件でも、当初は完全に犯人扱いで、警察には手錠をかけられた上、”白状したら許したる”と言われて留置場に入れられたそうです。
幸い、女性のほうの善意が多少残っていたために真実が明らかになりましたが、現実には泣き寝入りという話もあるのでしょう。

裁判官や警察は、真実を話せば分かってくれると思うのは幻想なのかもしれません。
痴漢は卑劣な犯罪で、それを告発する女性の勇気も相当なものですが、冤罪被害とのバランスは難しいですね。

”男性”専用車両も、笑い話では無くなってきた感があります。
裁判員制度が始まる前に、いろいろと考えさせられる事件です。