今週、ノーベル物理学賞に日本人が選ばれました。
受賞理由が凡人には理解できないものが多かった科学系ノーベル賞ですが、今回は私でも知っているレベルの青色LEDという大発明で、実に分かりやすい受賞でした。

ただちょっと驚いたことに、受賞した3名で恐らく一番有名な中村さんは、いつの間にかアメリカ国籍になっていました。
若い人は知らないかもしれませんが、中村さんは、発明の対価を巡って勤めていた企業を相手に訴訟まで起こした事でも有名になった人です。

いや、訴訟を起こして有名になった訳ではなく、地裁で特許の対価が200億円という判決が出たので有名になったのかもしれません。
結局、高裁では一転して和解が勧告され、企業が8億円支払うことで決着しました。

全く知識のない人間ですので、この8億円が妥当だったのかどうかは分かりません。
でも、中村さんは相当不満だったようで、日本の制度に絶望してアメリカへ行ってしまったそうです。

当時は、8億円も貰ったら十分やん!といった論調も多かった気がしますが、人材以外に資源の乏しい日本という国においては、こういうノーベル賞クラスの人が流出してしまうのは非常に勿体ない気がします。
かつては、企業に身も心も全て捧げるのが日本人のあり方だったかもしれませんが、そんな時代はもう昔話なんでしょうね。

難しい事ですが、会社と従業員がお互いに良いバランス感覚で共存共栄出来る国になって欲しいと思います。
そこで、まずは、
法人税ばかりを下げて個人の所得税や相続税を上げまくるという、実にバランスの悪い昨今の税制改正から手をつけて頂きたい!

と、私は思うのでありました。