ここ最近、相続に関する相談が非常に増えています。
一般の方にも、“どうやら相続税が増税されるらしい”、という認識が徐々に浸透し始めているようです。

消費税の増税もそうですが、増税の話になるとついつい気になるのが、“他の国はどうやねん???”というところではないでしょうか。
なんでも欧米のマネをしたがる日本人ですが、大好きな(?)アメリカでは、なんと相続税(遺産税)の基礎控除は、2013年現在で約5億円もあります。

そもそも相続に関する課税の仕組みが日本とは違うのですが、ざっくり言って、亡くなった人の財産が5億円までだったら税金はかかりません。
しかもアメリカ国民は相続税がお嫌いなようで、過去に何度も相続税自体が無かった時期があります。

わが国でも昔から、“生きてる間に稼いだお金には所得税が毎年かかるのに、死んで残した財産にまで再び相続税をかけるのは二重課税だ”という考え方があり、国や文化によって価値観はさまざまですね。
ただ、国際的な税負担の比較は、国や公共団体からの見返りである、社会保障制度や行政サービスの手厚さを含めたトータルバランスで考えなければなりません。

税金は安いけど、病気や老後の面倒は自己責任、道路はボコボコ、教育や福祉も国はノータッチ、となると、弱者にとっては生き辛い国です。
かといって、弱者のフリをしている人にまで生活保護手当をジャブジャブ給付して、国家の財政は火の車ですねん!、と気軽に増税される国も困ります。

なんでもバランスが大切ということでしょうか。

最後になりますが、
相続税の増税は平成27年1月1日以降の相続から適用
(再来年に入ってから亡くなった場合です!!!)
ですので、そのタイミングには十分ご留意ください。