16日の金曜日に、政府は2011年度税制改正大綱を閣議決定しました。
この“税制改正大綱”は、必ず全てこの通り決まる訳ではありませんが、概ね来年度の税制改正の方向性を示しています。

今回の改正では、個人の富裕層は増税、企業が減税、という色がはっきりと出ています。
お金持ちから税金をもっと取って、格差是正を図ったそうです・・・。

なんじゃそりゃ・・・。
ま、“格差社会”という話題はおいといて。

一般家庭にも大きな影響がありそうなのが、相続税の増税です。
個人のお金持ちだけが増税、といったニュアンスも多いですが、それほどでもない(?)中資産家(?)でも相続税がかかりそうです。

具体的には、相続税の基礎控除(非課税部分)が4割も削減されます。
従来の基礎控除額は、5000万円+1000万円×法定相続人の数でした。

これが、3000万円+600万円×法定相続人の数に減らされます。
例えば、亡くなった方の相続人が、奥さんと子供2人の場合、従来は相続財産8000万円まで相続税はかかりません。

これが4800万円まで下がります。
さて、皆さん、例えばお父さんの資産がどのくらいか計算した事ありますか?

田舎の実家の家と土地、それに退職金等の預貯金といったものが多いと思いますが、8000万円を超える人はそういません。
しかし、4800万円となると、実家が都会であったり、退職金を貰ってすぐに亡くなったりすると超えてしまうケースも多くなります。

実家で親と同居している場合等は有利な特例もありますが、結婚して自分でマイホームを持った場合等は救われません。
相続という出来事は、ほぼすべての方に起こるものです。
しかしながら、起こってから初めて知る事が多い出来事です。

今回の相続税の増税の話は、全国民に大きく周知徹底して欲しいと思います。