連休の谷間の月曜日、なんとなく仕事の集中力も欠けがちです。
そんなぼんやりした昼下がりに、北海道から一本の電話がありました。
29歳の頃に住み込みでバイトをしていた北海道の牧場の先輩(10歳年下の・・・)からでした。
その先輩は、18歳の時に大阪から北海道の牧場に就職した馬好き人間で、もう30歳になっていました。
電話によると、12年間勤めたその牧場を先月辞めたとのこと。
いろんな事情があったそうですが、その要因の一つに東日本大震災の影響があったようです。
その牧場は競走馬の生産牧場なのですが、東北地方の馬主さんへ売った馬の代金のうち何件かが、入金の目処すら立たない状況とか。
競走馬は、安いものでも1頭で数百万円から数千万円単位ですから、家族経営のその牧場にとっては大変な問題だったのでしょう。
先輩は、今後の人生も考え、大好きな馬関係の仕事から離れる決意だそうです。
震災だけが原因の話ではありませんが、懐かしい声の電話でありながら、なんだか寂しい気分になりました。
震災からもうすぐ2ヶ月、国全体が興奮状態であった期間が過ぎ、落ち着きを徐々に取り戻すと、その爪あとの大きさがじわじわといろんな方面へ波及していっているのを感じます。
私にとっては、ひたすら楽しい思い出の牧場生活でした・・・。
後ろの緑の帽子、懐かしいです。