牛丼チェーンの“すき屋”が、アルバイト店員の不足により、全国で180店舗以上閉店に追い込まれているそうです。
外食チェーンが人手不足のために店舗の営業が出来なくなるなんて話、今まで聞いたことがありません。

いや、外食チェーンはもとより、全国展開しているほどの大企業が、アルバイト店員の不足で100店舗以上も営業が出来なくなっているなんて、本当に信じられない話です。
これは、すき家という企業固有の要因も大いにあると思いますが、他の商売でも労働者不足に悩んでいる業態は多いようです。

人手不足、労働者不足と言えば、バブルの頃の好景気を思い浮かべるのですが、そこまで景気は回復しているのでしょうか?
と、思っていたら、先日、日銀の黒田総裁が、今の日本の失業率3.6%は構造的失業率に近づいているか、ほぼ等しい、と言っていました。

構造的失業とは、“経済構造やその変化に起因する慢性的な失業”という意味だそうです。
簡単に言えば、景気が良くなろうが悪くなろうが、日本の経済や社会の仕組みから必然的に生じてしまう失業といった事でしょうか。

もっと簡単に言うと、もうこれ以上景気が良くなっても、失業率はこれ以上下がらないくらいのレベルにきてますって話、かな・・・?。
裏を返せば、贅沢を言わず単純に働きたいって思っている人は、ほとんど働けてしまってるレベルといった感じでしょうか・・・。

人手不足というと好景気の代名詞のような気がしますが、最近はむしろ、雇う側の“雇いたい人材”と、働く側の“働きたい職場”のミスマッチによる構造的な人手不足なんでしょうね。
人材集めに苦労する中小企業にとっては、ますます厳しい時代かもしれません。