先日、年金の支給開始年齢を68歳~70歳まで引き上げるという案が厚生労働省から出されました。
65歳までの引き上げが決まって以来、うすうす予想はされていましたが、思った以上に早い時期に厳しい将来像を見せ付けられた感じです。

こんな話が出てくると、ますます若い人が年金を納めたくなくなるかもしれません。
こういった事に関連して、最近、世代間格差という言葉がよく出てきます。

今の高齢者は非常に豊かで、若い人ほど厳しい生活を強いられているといった話です。
例えば、総務省の家計調査を見ると分かりやすいです。

平成22年の二人以上世帯の貯蓄額でいえば、60歳以上の世帯の人が全世帯の貯蓄の6割以上を保有しています。
さらに、全世帯の貯蓄の8割以上が、50歳以上の人によって保有されています。

若い頃は、収入に比べて子育てや住宅ローン等の出費も多いですから、貯蓄が少ないのは当たり前かもしれません。
そういう苦しい若い時代を頑張ったからこそ、老後に貯金が残っているというのも理解できます。
しかし、これだけ貯金がたくさんある人達が60代から年金を貰い、今の若い世代の人が老人になる頃には70代にならないと年金が貰えないとしたら、ちょっと不公平です。

これだけたくさん貯蓄がある人達がこの国の借金を1000兆円にし、その1000兆円を返すのは、年金を少ししか貰えない今の若い世代です。
産まれた時代によって運不運があるのは仕方が無い事なんでしょうが、我々の子供達は、確実に“不運な世代”な気がします・・・。