厚生労働省は、国民健康保険の保険料の年間上限額を来年度から4万円引き上げて、63万円とする方針を決めたそうです。
今回の引き上げ幅は、1993年度と並び過去最大とか。

一緒に徴収される介護保険料(40~64歳)と合わせると、上限額は年間で73万円です。
つまり毎月、健康保険料だけで6万円以上払わなければならない訳です。

サラリーマンの方は会社の社会保険に入られてるでしょうから、ふ~ん、ってな話ですが。
自営業の方々にとっては実に頭の痛い話です。

“上限”と聞くと、所得が何千万もある高額所得者を思い浮かべるかもしれません。
しかし大して高額所得者でなくても、簡単にこの上限にいってしまうんです。

計算方法は市町村によって違いますが、例えば西宮市に在住、40歳以上の自営業の夫婦で子供が2人いるような場合。
年間の所得が500万円程でこの上限に達してしまいます。
月々の所得(自営の人はほぼ収入とイコールかもしれません)が40万円ちょっとなのに、健康保険だけで毎月6万円です。

さらに自営業者の人はご自身と奥様の国民年金として、毎月3万円ほど払っています。
国民年金は今後さらに引き上げられますので、所得が月に40万円余りの世帯にもかかわらず、保険と年金で10万円近く払わなければなりません。

当然ですが、これに加えて所得税や住民税等の税金がかかります。月々の負担はさらに増えます。
年間の所得が何千万もあるなら、月に10万円くらい払っても痛くも痒くもないでしょう。

しかし、この程度の所得であっという間に上限に達して毎月10万円も保険と年金を支払わなければならないなんて・・・。
いやいや。

個人の自営業者には厳しすぎる国ですね。