アメリカの大手自動車メーカーであるフォードが、メキシコに1900億円をかけて新工場を建設するという計画を撤回しました。
その一方で、アメリカ国内の既存工場に800億円ほど投資し、700人の新たな雇用を創出するということです。
公式には発表しておりませんが、思いっきりトランプ次期大統領に気を遣ったというのが本音でしょう。
トランプさんは以前から、人件費の安い他国に製造拠点をうつす大企業を批判しており、フォードはその槍玉にあがっていましたので。
民間企業にとってみれば、賃金の安い国で製造してアメリカに輸入するのは極めて合理的であり、まったく合法的な話ですが、トランプさんの乱暴な批判に屈した形です。
で、困ったことに、日本のトヨタもメキシコに新工場を作る計画があるようで、これもトランプさんが名指しで批判しているそうです。
メキシコで作ったカローラをアメリカに輸入するなら、重い関税を課す!!!って。
しかも、ツイッターで・・・。
当選が決まった当初、発言や態度が突然大人しくスマートなった気がするトランプさん。
“あの暴言や放言は、やっぱり選挙の為のパフォーマンスやったんや!”
“アメリカ有数の大企業を育て上げた成功者なんだから、実際は頭良いに決まってるやん!”
と、結構評判が上がっていた気がするのですが、ここにきて徐々に化けの皮が剥がれてきたのか・・・。
はたまた、これも天才的な企業人としての狡猾な戦略なのか・・・。
いずれにしても、メキシコで車を作っているのはホンダやGMも同様ですので、皆様さぞかし頭が痛いでしょうね。
トランプさんは、民間企業のトップから、政治家経験の無いまま大統領になった人です。
公権力を振りかざす今までの政治屋さんとは一味違ったビジネス感覚で、アメリカの経済や景気を良くするのかなあと期待しておりました。
それが、かつてないくらい公権力を振りかざす大統領になりそうで、ちょっと恐いですね。
安倍首相がユニクロに向かって、“外国で作った服を日本で売るな!!!”なんて、絶対言いませんもの。