明日からゴールデンウィークですが、ぼちぼち“5月病”の季節もやってきます。
新社会人になって一ヶ月が過ぎるこの時期、就職する際の夢や希望と現実のギャップに悩む人も出てくる季節です。

“新卒で採用した人の3割くらいは3年以内に辞めてしまう”、という話をよく聞きますが、ちゃんと数字が出ている事を最近知りました。
厚生労働省が毎年出している“新規学卒者の離職状況”というデータです。

データでは、事業所の規模別の細かい数字もでています。
例えば従業員数が30人未満の中小企業の場合、3割どころか、新卒採用の半分くらいが3年以内に辞めているようです。
また全体で見た場合も、大卒者の3年以内離職率は世間で言われる3割余りですが、高卒者の場合は4割を超えているんですね。

以下、平成28年10月に公表された結果の概要です。

【新規学卒者の卒業後3年以内離職率】
○ 大学  31.9% 前年比0.4ポイント減
○ 短大等 41.7% 同0.2ポイント増
○ 高校  40.9% 同0.9ポイント増
○ 中学  63.7% 同1.6ポイント減

【事業所規模別卒業後3年以内離職率】( )内は前年比増減
○ 大学
1,000人以上 23.6% (+0.8P)
500~999人 29.2% (▲0.1P)
100~499人 31.9% (▲0.3P)
30~99人 38.6% (▲0.4P)
5~29人 49.9% (▲1.6P)
5人未満 59.0% (▲0.6P)

○ 高校
1,000人以上  24.7% (+3.1P)
500~999人  31.5% (+2.0P)
100~499人  37.9% (+0.9P)
30~99人  47.7% (+0.4P)
5~29人  57.2% (▲0.6P)
5人未満  64.4% (▲4.0P)

詳細は厚生労働省のこちらのサイト

この3年以内離職率の数字、ここ30年くらいでみても25~35%くらいの間で、大して変わっていません。
つまり、“最近のゆとり世代はこらえ性が無いからアカンねん!”と、上から目線でぼやくオジサン達の時代も、同じように3割前後は辞めちゃってたんですね。
(恥ずかしながら、私も、就職して4年半で辞めてます・・・。)

ただ、人生の早い段階で軌道修正できるのは、本人にとっては悪い事では無い気がします。
また雇う側にとっても、イヤイヤだらだら働き続けられる事を考えれば、割り切っていかないといけない話かもしれません。

ちょっとネガティブにとらえられがちな数字ですが、一発でベストな相性の企業と出会えるのは難しい現実を考えると、採用する側もされる側も、最初から想定しておくべき数字なんでしょうね。