マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにすることが閣議決定されました。イマイチ普及しないカードの利便性を高めて、なんとか国民に広げたいという事でしょう。

ただ、マイナンバーの性質を考えると、思いっきり矛盾した事をやろうとしている気もします。そもそもマイナンバーって他人に知られてはいけないもので、病院の窓口等でホイホイ他人に渡したり、初対面の人の目に晒していいんでしょうか?

例えば、マイナンバーの記載された税務書類を会社で取り扱う場合、管理は非常に厳格に行うよう法律で細かく規定されています。取扱が出来る人を限定したり、取扱中は他の人から見られないように物理的に遮ったり、マイナンバーの記載してある書類は廃棄するまできっちり管理する等、クドイくらいセキュリティにうるさいです。

その為、マイナンバー導入当初、経理や総務の方々はかなり神経質になったと思います。これが健康保険証となると、初めて行ったような病院や薬局の窓口でもサラッと手渡してしまうのが当たり前です。

今まであれほど厳格に扱うように法律でガチガチに縛っておきながら、普及の為に突然ハードルを下げるのでしょうかね。あるいは、全ての病院窓口に読み取り機械を備え付け、手渡ししなくても手続き出来るようにするんでしょうか。

マイナンバーカードの利便性向上は大賛成なのですが、それならば、マイナンバーが表面に丸見えになっているというカードの物理的な構造を変える必要がある気がします。

どういう仕組みが良いか想像も出来ませんが、保険証どころか、免許証やパスポートやクレジットカードやポイントカードが全て一体化したようなマイナンバーカードが実現したら、一気に普及するんでしょうけどね。スマホでなんとか実現出来そうだけどなあ・・・。