うちの事務所では、弥生会計という会計ソフトを主に使用しています。
何故、弥生会計かと言いますと、恐らく我々の業界で一番シェアが高いからです。

会計ソフトのシェアについてはいろいろな調査がありますが、税理士会が税理士を対象にしたアンケート調査で、全国の税理士事務所の3割程度が弥生会計を使用しているという結果があります。
会計ソフトは群雄割拠の世界で、3割でもぶっちぎりナンバーワンでした。

ただ、会計ソフトとして特に優れているかというと、いい意味でも悪い意味でも“普通”です。
私は独立前に3つの会計事務所で修業し、“会計王”、“勘定奉行”、“JDL”、“ICS”、“TKC”、といった有名どころの会計ソフトに触れた経験がありますが、まあ正直それぞれ一長一短ありますし、逆に、特にずばぬけて優れているソフトも無かったです。

ソフトの中身がどれも似たようなものであれば、多くの人(会計事務所や会社)が使っているもののほうがエエやんという事ですね。
税理士事務所の3軒に1軒くらいが弥生会計ということは、初めて税理士を探すにしても、税理士を変えるにしても、過去の会計データをそのまま移行できる可能性が高いから何かと好都合という訳です。

ところが・・・、

先日新規にお客様になって頂いた会社は、今までミロクという会社の会計ソフトを使っておられました。
当然、ミロクのデータは弥生会計では読み込めません。

過去の数字は紙ベースの資料でも確認できますし別に業務上問題はないのですが、せっかく今までコツコツ入力したデータを活用できないのはもったいないです。
過去のデータを取り込めれば、前期の業績との比較などがソフト上で簡単に出来ますので、経営的にはありがたいですよね。

そこで、ミロクの過去データをCSV形式で出力してもらい、弥生会計で読み込めるように加工して、取り込んでみました。
やり方はネットの世界でいろいろ教えてくれてますので、当初は安易に考えていたのですが、これが相当手強かった・・・。

特に消費税の税率がここ数年で激変し、軽減税率などというヘンテコなものが登場したおかげで大苦戦・・・。
何とか取り込んだものの、消費税の区分などは結構おかしい気がします。
(税抜の数字は正確ですので、苦労した甲斐はあったのですが。)

そこで結論!

起業したてで会計ソフトをどれにするか迷っておられる方!
特に好みが無ければ、シェアの高いヤツを使っておきましょう!

いや別に、弥生会計のまわしものでもないし、お金貰ってる訳でもないですよ。
普通に利便性を考えるとそうですよね~、ってお話です。

将来的に、クラウド系の会計ソフトがシェアを上げていけば、そっちが良いかも!って事も念のため付け加えておきます。
でも現時点で、クラウド会計ソフトを積極的に進めるのは“意識高い系”の気分を味わいたい!、というメンタル面のみしかないというのが私の結論だったりしますが・・・。