以前から、マイナンバーカードに保険証の機能を持たせるという話がありました。
従来型の保険証を併存させつつ機能を持たせるというニュアンスだった気がするのですが、従来型の保険証は廃止する方向に決まったようです。

しかも2024年秋頃ということで、たった2年で保険証を完全にマイナンバーカードに切り替える(強制的に?)というスケジュールを政府はぶち上げました。
いきなり感が半端ない話で、恐らく医療現場の方々や保守的な国民の方々からは非難ごうごうになるのが目に見えております。

が、個人的には賛成です。

メリットが見えにくいのが最大のポイントですが、デジタル化が進めば確実に行政コストも民間の医療事務のコストも減るでしょうし、スピードも正確性も上がります。
例えば、税金の医療費控除に使う明細の交付が、翌年1月1日にすぐにオンラインで完了してしまうような素敵な未来も早く実現しそうです。

健康保険等の診療報酬の計算や請求、管理事務コストが国全体で年間数百億円安くなるかもしれません(現状いくらかかってるか知らんけど)、
上記の医療費の通知書の集計、印刷、発送、コストが数十億円安くなるかもしれません(知らんけど)、

発行元が様々に異なる保険証に比べると発行管理や認証コストが数十億円安くなるかもしれません(知らんけど)、
現状のポイント還元も良いのですが、国民生活にとってどの位メリットがあるのか、より具体的に金額で提示すると受け入れられやすい気がします。

あと“マイナンバーは怖い”という政府自身が作り上げてしまった恐怖伝説(?)も普及や有効活用の大きな妨げとなっているポイントです。
“超重要な個人情報で絶対に他人に知られてはいけない!”と煽り過ぎたせいで、マイナンバー通知カードに手で触れるのも恐ろしくなっておられる方々も多いのではないでしょうか。
日常的に財布に入れて持ち歩くなんてとんでもない!!!、みたいなレベルの存在かもしれません。

個人的には、行政手続きで本人を特定する為のただの番号で生年月日くらいの重要度ですよ~、という感じで広報してみるのも良いのではないかと思っています。
生年月日は重要な個人情報ではありますが、他人に知られたからと言って命の危険がある訳でもないですし、漏れたからといって全財産を失うレベルではないですし、幼稚園の誕生会では同級生の誕生日を祝います。

マイナンバーも、自ら世間に公表する情報ではないにしても、生年月日程度の秘匿をすれば十分でしょうし、生年月日と違ってイザとなれば変更も出来ます。
国に管理されるのがイヤという方も多いですが、日本国民は出生届に始って戸籍で既にガチガチに管理されておりますし、銀行口座等の財産情報も税務署がその気になれば、その多くはすぐに調べられます。

無くすと面倒ですが、そこは免許証も従来型の保険証も大差ない話だと思います。
その点で今一番期待したいのは、マイナンバーカードのスマホアプリ化です。

物理的なマイナンバーカードを持ち運ぶリスクや恐怖感を無くすには、指紋や顔認証アプリにするのが最適だと思います。
技術的にハードルが高ければ、まずはナンバーレスカードにするのも良いかもしれません。

既にクレジットカードの世界では表面にナンバーが記載されていないカードがある訳で、今のマイナンバーカードみたいにビニールパック(?)に入れてナンバー隠すなんて先進国のやる事じゃないですよね・・・。
真面目に正直に生きている人にとっては、リスクより利便性のほうが大きいものですよ~、というような理解が広がる事を祈りたいです。