2月に入り、いよいよ確定申告シーズンです。
最近は、ふるさと納税制度の人気もあってか、一般のサラリーマンの方々も自分で確定申告をされるケースが増えてきてるように思います。

そのような方々にとって非常に心強いのが、国税庁のホームページにある“確定申告書等作成コーナー”です。
パソコンやインターネットの知識が多少あるサラリーマンの方なら、このホームページだけで確定申告書が作れてしまいます。

ところが先日、あるお客様のお自宅のパソコンからこの“確定申告書等作成コーナー”を開こうとすると、エラーが出てまったく表示できないという事態になりました。
他のページは普通に開けるのに、この確定申告書等作成コーナーだけが開けません。

セキュリティソフトが邪魔をしているのかと、いろいろ試行錯誤して再起動を繰り返したのですがダメです。
さて、何が原因かなあと思ってネットで調べてみると、どうやらインターネットブラウザの設定の問題のようでした。

その辺りに詳しい方はご存知かと思いますが、昨年、インターネットにおける暗号化通信の規格(?)である“SSL3.0”に深刻な脆弱性が確認され、大騒ぎ(?)になりました。
その為、国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、SSL3.0を使ったアクセスはブロックするようになっていたんです。

そのお客様はご高齢で、普段はパソコンをめったに使わない為、インターネットブラウザの設定が古い状態のままだったんですね。
よくよく国税庁のホームページを見ますと、きちんとアナウンスがされておりました。
http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topics_ssl3.0.htm

アナウンスはされていたのですが、直接“確定申告書等作成コーナー”で検索してダイレクトに開こうとすると、このアナウンスは目に付きません。
せっかく、良い仕組みを作り上げていますので、いきなりブロックするのではなく、一旦注意喚起のページをはさんでくれれば親切なのになあと思います。

普段パソコンをあまり使用していない方で、確定申告書等作成コーナーがエラーで開けなくなってしまった方は、以下をお試しください。
http://www.e-tax.nta.go.jp/gaiyo/gaiyo_ssl3.htm

ちなみに、そのお客様は平成26年で事業を廃止し、引退されます。
サラリーマンを辞めた後、周囲の人にその技術を乞われて、個人事業として10年ほど事業を続けてこられたのですが、年齢も年齢のため、ご自身で廃業を決められました。

廃業して引退というとマイナスイメージもあるかもしれませんが、非常に清々しい笑顔で廃業の決意を語っておられました。
やれるところまできっちりと仕事をやりきって、自分でケジメをつけられたという満足感が伝わって、なんとなくこちらまで爽やかな気持ちになりました。

個人事業を止めるタイミングは本人次第ですが、私も仕事を止める時には、こういう顔でいれればなあと思いました。
I様、長い間、お疲れ様でした。

お体大切に、いつまでもお元気で。