先週、脳科学者でテレビ番組のキャスターも務める茂木健一郎氏(47)が東京国税局の税務調査を受け、2008年までの3年間で約4億円の申告漏れを指摘されていたというニュースがありました。
追徴税額は、無申告加算税を含め計1億数千万円に上るとのことです。

こういった有名人の税務調査がらみのニュースは日常茶飯事です。
しかし今回の茂木さんは、本人の弁明がヒドすぎる・・・。

“仕事がずっと忙しくて書類もたくさんあるので、なかなか自分で整理する時間がとれなくて”
“税理士にお願いしていなくて、自分で全部やっていたので遅れてしまったわけですよ”

忙しかったって・・・。

国民の3大義務である“納税”をするヒマが無いのに、毎週テレビに出てニコニコしてる時間はあるんでしょうか。
そりゃ相当お忙しい立場でしょうが、茂木さん以上に忙しい人も世の中にはゴマンといらっしゃるでしょう。

そういった方々の為にも、確定申告を代理で行う税理士なんていう職業が存在する訳です。
これだけの所得があれば、税理士なんて何人でも雇えます。

税理士の知り合いもおらず、探すヒマも無かったって・・・。
いやいや・・・。どんだけ忙しいねん・・・。

その気になれば、電話一本で飛んでくる税理士なんて山ほどおるがな・・・。
おまけに、

節税には興味が無いとか。
税務署が税金計算してくれたら良いとか。

節税に本当に興味が無いなら、経費なんてゼロにして、通帳に入金になった収入全部を所得として申告したら、あっという間に確定申告なんて出来てしまいます。
収入の規模は違いますが、講演や著作権料等の雑所得が多い一般の方でも、収入ベースで申告(経費はゼロ)されてる方は数多くいらっしゃいます。

これだけの収入があれば、たとえ収入の半分くらい税金で持っていかれても十分リッチな生活が出来るでしょう。
(個人の最高税率は現状50%程度です)
それに、忙しい人は税務署が計算してくれる、なんて話になったら誰も自分で確定申告しないですよ。

一連の弁明では、“税金をごまかそうとしたのではなく、単に事務作業が遅れただけ”というニュアンスをアピールしていますが、40歳を過ぎた社会人としていかがなものかと思わざるをえません。
天才と呼ばれる科学者や芸術家の方々は、世間の常識とかけはなれている人も多いです。

その才能ゆえに、まああの人なら仕方ないねえ、と笑い話になる人もいるでしょう。
しかし今回の茂木さんの件は笑えません。

あまりにも、その言い訳がひどすぎます。