1月も半ばを過ぎますと、ぼちぼち確定申告の足音が聞こえてきます。
既にご存知の方も多いかと思いますが、今回の確定申告(平成29年分)から医療費控除の手続きが非常に大きく変わります。
それは、申告にあたって、“医療費の領収書の現物を提出しなくてもよくなった”ということです。
領収書の現物の提出の変わりに、病院名や支払金額等を記載した所定の様式の“明細書”を納税者が自分で作成し、それを提出すればOKになりました。
領収書の提出無くても良いなんて、お堅い国税庁にしては、実に衝撃的で大胆な改正です。
恐らく、
“ えーー!”
“領収書いらんの?、自分で明細書勝手に作るだけでエエの??”
“そんなん、適当に書いてウソつく人いっぱい出てくるやん!!!”
と思われる方も多いかと思いますが・・・、領収書の“提出は不要”になったものの、“各自手元で5年間は現物を保存”しなければなりません。
つまり、税務署が怪しいと思って調査にきたら、きちんと現物を見せて証明出来るようにしておく必要はありますので、ウソは当然ダメです。
で、この自作する“明細書”ですが、会社等の健康保険組合から毎年送られてくる“医療費のお知らせ”を提出すれば、その“お知らせ”に記載してある内容に関しては明細を作る必要もなく、なんと“領収書の5年保管も必要無し!”になりました。
従来から、毎年春先になると一年分の医療費の集計表のようなものが会社を通じて各人に渡されていたと思いますが、あれが有効活用出来るようになるんですね。
まあ、健康保険組合の正式な書類で実質領収書みたいなものですから、今までこれを使えなかった事のほうが意味不明でしたが、非常にありがたい改正です。
今のところ、健康保険組合の“医療費のお知らせ”は、その年の10月までの医療費しか反映されない所も多いようですが、少なくとも10か月分は集計もしなくて良いし、領収書も保管しなくて良いので、今までに比べると随分楽になります。
全国健康保険協会のサイトによると、今年のお知らせは2月前半頃に郵送される所が多そうです。
昨今の税制改正は増税の話題ばかりでイヤになりますが、こういった手続きの簡素化や省力化は非常に嬉しいです。
今後はマイナンバー導入で、もっともっと簡単で楽に確定申告が出来る時代になる事を期待したいですね。
その他、詳しい説明は国税庁のサイトをご参照ください。