ウイルスを使って他人のパソコンを乗っ取り、そのパソコンを遠隔操作して、犯行予告をする書き込みをしたり、脅迫メールを送るという事件がありました。
ネットの世界は専門的で分からない事ばかりですが、こんな事まで出来てしまうとは驚くばかりです。
そのネットの世界の怖さもさることながら、この事件でもっと怖いのは、乗っ取られたパソコンの持ち主4名のうち2名は、警察の取り調べで自白して罪を認めたことになっていたという事実です。
この4人は、ネット経由で知らないうちにパソコンを乗っ取られていた訳ですから、単なる被害者です。
ところがそのウイルスが非常に巧妙だった為、警察や検察もその4名を犯人だと断定し、思いっきり締め上げたんでしょう。
“やったことのない罪を認めるなんてありえない”、と普通は思いがちですが、精神的に追い詰められると人間って弱いものなんでしょうね。
冤罪と言えば、東京地検特捜部の証拠でっちあげ事件が最近ありましたが、未だに警察や検察の体質は変わっていないと言うことでしょうか。
取り調べる側の人間もまた、感情のある普通の弱い生き物であるという認識を持って、公権力の暴走や間違いを防ぐ意味でも、取り調べの完全な可視化は必要だなあと思った事件です。