“浪花のモーツァルト”ことキダ・タローさんが93歳で亡くなりました。
一定年齢以上の関西人にとっては馴染みの深い面白いオジサンですが、それ以外の方々にとっては恐らく、“ええ!モーツアルト!?誰???”という思いっきり関西ローカルな人でした。

地元の若手ホープを実在する有名人に例える事は、スポーツ選手や芸術家にありがちな話です。
しかし“モーツアルト”を語って、しかもそれが93歳にして完全に定着してしまっている文化って、関西でしかありえない気がしますね。

モーツアルトレベルになると、桁違い過ぎて例えるだけでも普通に失礼な話でしょうし、言われた本人も遠慮したり恐縮する話ですが、誰も否定せず笑って受け入れて、亡くなった93歳の訃報のニュースでもそう呼ばれるなんて。
それどころか命名した関西の某テレビ番組では、“もしキダが200年早く産まれていれば、今頃はモーツァルトの方が『ウィーンのキダ・タロー』と呼ばれていただろう”とまで言い出す始末・・・。

でも、誰も否定せず笑って受け入れているし、本人も言われて嬉しそうだったし、ホンマ、適当な文化でエエところですね。

その才能や数々の作品には敬意を表しつつ、
関西文化が生み出した恥知らずなネーミングの妙を誇りつつ、
ご冥福をお祈りします。