今週、芥川賞と直木賞の発表がありました。
受賞者インタビューで衝撃的だったのが、芥川賞の九段理江さんがおっしゃった次の言葉。

“ChatGPTのような文章生成AIを駆使して書いた”
“全体の5%ぐらいは生成AIの文章をそのまま使っているところがある”

凄いですね。
この言葉を受賞インタビューでさらっと言えるのは、ご自身の能力や作品に対して相当な自信をもっておられる証拠だと感じます。

文学作品に限らず、音楽や絵画といった芸術の世界においては、他人の模倣は御法度で、オリジナリティーや斬新さが非常に重要視されるものだと思います。
生成AIは過去の世界中の作品をコンピューターが学習して作品を作り上げますので、ある意味、過去の他人の作品の模倣の集大成です。

それだけに、芸術分野で“AIを使って作品作った”などとは本来決して言えないセリフでしょう。
そこを敢えてズバッっと言い切ってしまう九段さん、素晴らしいですね。

AIを使いこなして“その上をいってますけど何か問題でも?”、
という気概を感じたのは私だけでしょうか。

我々の業界でも、AIの進化とともに医者や弁護士、税理士といった専門職は存在意義を脅かされる!、という論調が非常に多いです。
“AIを使い倒して楽してる税理士ですけど何か問題でも?”
と言い切れる税理士に成れれば良いなあと感じた気持ちの良いインタビューでした。