ついに(?)うちの親にも”ねんきん特別便”とやらがやってきました。
この”ねんきん特別便”とは、今まで加入していた年金制度や会社名、資格取得年月日、加入期間等を、”本人が確認してください”と言うものです。

もし年金記録に間違いがあった場合は、”わかる範囲で”回答票というものに加入履歴等を記入して返送します。
でも、この”わかる範囲”で記入された回答票が返信されたら、社会保険庁は一体どうするんだろうって疑問が沸きます。

そりゃ、ずっと同じ会社に勤め上げたような人なら、そう悩む必要はないでしょう。
会社名や加入期間が明らかに違う場合なら、比較的簡単に修正可能かもしれません。

でも65歳を過ぎたお年寄りの方が、何十年も前の転職や結婚の際の、数ヶ月や数年の空白期間や未納付期間を発見したとしても、

”多分、会社がちゃんとしてくれてたと思う・・・”
”多分、国民年金をちゃんと払ってたと思う・・・”
”多分、免除の届出を出していたと思う・・・”
”う~ん、正確な会社名や退職日までは覚えてない・・・”

という程度でしか記入できないんじゃないでしょうか。

何十年も昔の領収書や給与明細を保管してる人なんて、ほとんどいないでしょうし。
既に亡くなった夫の、結婚前の細かい職歴まで確認出来る奥さんなんていないでしょうし。

転職を繰り返したような場合であれば、納付の履歴を月単位まできっちり把握出来る人も少ないでしょう。
そんな”多分、納めたと思う・・・”という程度の、あいまいな記憶に基づく”わかる範囲”で記入された回答票を、何十年もさかのぼって事実を確かめるなんて実際可能なんでしょうか?

一件一件、本人に連絡とって調べていくんでしょうか?
そのたんびに、何十年も前に勤めていた会社にも連絡とって調べていくんでしょうか?

会社が倒産してたり、移転して連絡先が分からなかったらどうするんでしょう?
そう考えると、この回答票を一通処理するのに、どのくらいの時間と労力がかかるか想像も出来ません。

今後は、何千万人という年金加入者の全員へ確認する予定らしいですが、このあいまいな”回答票”の返信に対して、社会保険庁の今の職員数で本当にちゃんと処理できるんでしょうかねえ。
とは言え、失われてしまった過去何十年、何万人(実数すら分かりませんが)もの記録を回復するのは、もう本人に聞くしか他に方法が無いってのが現実でしょう。

日本国民としては、情けないやら悲しいやら。
出来る事なら、今までの事は水に流して、新しい制度でやり直したいもんです。

って、既に納付した年金保険料を水に流されては、たまったもんじゃない!
う~ん、何か良い方法ないですかねえ・・・。