イギリス政府は24日、日本の消費税に当たる付加価値税(VAT)を少なくとも1年間、17.5%から15%に引き下げると発表しました。
日本でも景気対策でいろいろな減税施策が検討されていますが、消費税の引き下げとは思い切った事をしますね。

実際のところ、この2.5%程度の引き下げで経済効果がどの程度あるのかは分かりません。
しかしながら、景気刺激策としては所得税減税(給付金)をとる国が多い中、イギリスの英断(!)には驚きます。

このニュースで日本の一般国民が気になるのは、やはりイギリスの消費税の高さかもしれません。
以前から、ヨーロッパに比べると、日本の消費税5%は安いという論調がありましたが、”やはりそうなのか・・・”と感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、17.5%の中身は、日本とまったく違います。
イギリスの場合、食料品や居住用建物、上下水道、交通費、書籍、新聞に対する税率は、なんと”0%”です。

フランスやドイツも消費税は20%近いですが、食料品等の生活必需品については、5.5%や7%といった日本と変わらない程度に抑えられています。
また、税率の高い国々は”高福祉国家”と呼ばれる手厚い社会保障を実施している国も多く、医療費や教育費の負担がゼロなんて国もあり、税率だけの単純な国際比較は出来ません。

今後の日本の消費税のあり方については、税体系全体と社会保障のあり方を見直して、じっくり議論して欲しいと思います。