ライブドアの元社長である堀江貴文被告が、東京国税局の税務調査を受け、約3000万円の申告漏れを指摘されていたことを自らのブログで、今週明らかにしました。
堀江被告は修正申告に応じているようです。

ナゼ自分からブログで公表したかというと。
”いかにも悪いことしたみたいに「堀江、申告漏れ」とか新聞の社会面にでかでかと書かれるの確実だから”、だそうです。

確かに新聞や雑誌で、”申告漏れ!”という文字が躍ると、完全に犯罪者扱いですよね。
しかし”申告漏れ”という場合は、”犯罪”というレベルのものではなく、税務署との間の”考え方の違い”によるものがほとんどです。

本当に悪質な場合は”申告漏れ”という表現ではなく、”更正処分”や”重加算税”と言う言葉が出てきます。
例えば商売をしてる個人事業主が、お店で使う為にボールペンを買った場合。

”このボールペンは仕事で使うから必要経費”と思って申告したとします。
ところが税務調査で、”それで個人の日記も書いているんだから全額を必要経費とは認めない”と言われるかもしれません。
(まあ、実際にこんな細かい話は無いでしょうが)

税務署の言うのももっともだな、と思って修正申告するのが”申告漏れ”のレベルです。
ここで、ボールペンを買った事自体が嘘で、領収書を偽造なんかしていた場合は犯罪です。

一般の方には、その違いは分かりにくいですよね。
なのにマスコミは話題作りの為に、”申告漏れで修正申告した”場合でも、”脱税だ!”ってな勢いで報道しちゃう訳です。

ホリエモンをかばうつもりもありませんし、申告漏れ自体も確かによろしくはない事ですが。
税務処理に関してはどうしてもグレーゾーンがあったり、条文の解釈の仕方によっては、税務署と納税者の間に見解の相違が発生する事があります。

そう言った”見解の相違”のレベルの話まで、”脱税だ!”、”犯罪者だ!”的な報道を繰り返すメディアの姿勢はどうかと思います。