皆様ご承知かと思いますが、平成29年以降の医療費控除は原則として領収書の原本提出(提示)不要になり、自分で作成した医療費の明細書という一覧表を提出することになりました。
昨年までは経過期間として、医療費の明細書を作る代わりに原本提出も一応認められていたのですが、令和2年分確定申告からは必ず医療費の明細書を作る必要があります。

領収書の数が多いと、一年分の明細書作成は結構面倒です。
そこで明細書作成に役立てるずだったのが、毎年健康保険組合から送られてくる“医療費のおしらせ(通知書)”でした。

以前から健康保険組合は、年に1度“一年分の医療費の明細”を国民へ送っていましたので、それを税金の医療費控除へ活用しようという、実に自然な流れだったんですね。
ただ集計等に時間がかかる為、当初の明細には1月~9月頃までしか記載がなく、残りの3月分程は結局手計算や手入力になっておりました。

まあそのうちシステムがバージョンアップすれば、さくっと一年分の明細を送ってくれてラクチン!、と妄想しておりましたが、4年経っても1月~9月までの明細のままです・・・。
結局残りの3月は手集計で明細書を作成する必要があり、一年分集計よりは楽ですが、相変わらずアナログ時代が続いています。

しかも悲しい事に、電子申告であっても、未だに紙の医療費のお知らせ(通知書)原本を別途郵送する必要があるんですよね。
国税庁、医療費控除Q&Aの最終ページご参照。
(データで医療費のお知らせを取得できる健康保険組合もごくまれに(?)あるようですが)

一応、令和3年分所得税の確定申告(つまり来年の確定申告)から、この紙を追送する事は省略できる見込みです。
領収書原本の提出は省略してるのに、この紙だけわざわざ追送する必要が有る仕組みは本当に意味不明です・・・。

この3月からマイナンバーカードを保険証にする!と言ってますので、ネットでさっと自分の一年分の医療費の金額を確認出して、eTax等で電子申告出来るような時代が来て欲しいです。
いやそれにとどまらず、マイナンバー入力しただけで勝手に国が医療費控除の集計と計算して税金還付してくれる時代に早くなって欲しいです。

あ・・・、でも、そうなったら税理士要らなくなる???