今年も11月の半ば、そろそろ年末調整の分厚い資料が税務署から会社へ届く時期です。
令和2年に関しては大きな税制改正があり、“昨年までと同じように書いて提出してね~”が通用しない部分があります。

その最大のハードル(?)は新しく登場した、
“令和2年分給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書”

です・・・。
長すぎる・・・。
3種類を一枚にまとめるって何なん???
と、まず思いますよね。

よく見ると昨年まであった“配偶者控除等申告書”に、新登場の2つをドッキングさせているのが分かります。
国税庁の“年末調整で提出する用紙を出来るだけ増やしたくない!”という思いやりかもしれませんけど、この題名見ただけでギブアップする人も多そうです。

でもまあ、こんな難しそうな申告書はオイラには関係ないから、今まで通りでエエんでしょ?、と思いきや・・・、
この3つちゃんぽんの申告書は、年末調整受ける人は必ず提出する必要があります!

ええー!、こんな意味不明な書類書かなアカンの!!
と思うかもしれませんが、安心してください、多くの方は簡単です。

年収850万円以下の人で、副収入もなく、配偶者控除も受けない人、は基本的に住所氏名を書いて、用紙の左真ん中部分の基礎控除申告書の欄に今年の給与収入等の“見込み”を記入するだけでOKです。
この3つちゃんぽんの用紙のうち、基礎控除申告書と所得金額調整控除申告書の部分は“給与収入が850万円を超えるレベルの人の為にある”ので、多くの方にとっては“850万円も貰ってへん!!!”という確認の為だけの用紙です。

12月の給料がいくらになるか分からないのに年収の“見込み”額なんて怖くて書けない!という真面目な人もおられるでしょうが、850万円以下であれば給与収入が300万円だろうが500万円だろうが、基礎控除は一律48万円ですし、所得金額調整控除は一律ゼロですので、大体の見込みで十分です。
(勿論、850万円の基準に近い方や副収入のある方は慎重に記入する必要があります)

中身の詳しい説明は国税庁の年末調整サイトをご確認ください。

あと、今年の年末調整から生命保険のハガキ等が電子化される!、という話もあったのですが、余りにも急な話で生命保険会社もソフト会社も十分な対応が出来ていないようで、この辺の話は実質来年からでしょうね。
今年は改正が多く、これに加えて電子化まで一気にやると混乱が極まると思いますので、ある意味良かったかと思います。

来年以降はハンコも無くなって、電子化も進んで、経理担当者(税理士も・・・)が少し楽になる事を祈ります。