トヨタ自動車は9日午後、ハイブリッド車のプリウス等にブレーキの不具合があったとして、リコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出ました。
プリウスと言えば、エコカー減税の恩恵もあって、昨年最も売れた車だっただけに、トヨタにとっては余りにも大きなダメージです。

その不具合とは、ある特殊な環境での低速走行時、2系統あるブレーキの切り替えに一秒ほどタイムラグが生じるというもの。
具体的には、滑りやすい路面をゆっくり走っていると、一瞬ブレーキが効かなくなる事があるそうです。

この一秒くらいのタイムラグですが、ゆっくり走っていても、車のブレーキが一瞬効かないとドキっとしますよね。
まあ大事故にはなりにくい“微妙な不具合”かもしれませんが、実際経験した運転者にしたら“十分な不具合”です。

今回は、その“微妙な不具合感”のおかげで、トヨタの対応が後手後手に回った感は否めません。
ハイブリッド車ならではの、2系統あるブレーキの“仕様”といえなくもなかったのでしょう。

でも、その後手に回った対応のおかげで、品質のトヨタの看板が大きく傷ついてしまいました。
こういった話が出るたびに、企業の危機管理について改めて考えさせられます。

“何かマズイ事が起こったら、とにかくスグに関係者へ事実を伝達して陳謝する。”
大企業でなくとも、肝に銘じておかなければなりませんね。