今朝の新聞を見て驚いたのですが、政府の教育再生実行会議で、国公立大学の2次試験から原則ペーパーテストを廃止する方向で検討する、なんていう話になっているようです。
知識偏重と批判される現在の入試制度を見直して、人物評価を重視するのが目的だそうです。

へ~~。

最近、教育現場に対して批判が多いのは、“知識偏重”ではなく、“ゆとり有りすぎた教育”の弊害で、週休5日も止めてガンガン勉強させる!、的な事を言っていたような気がするのですが・・・。
AO入試等で入学した学生が、入学後の授業についていけずに夏休みに高校の勉強を補習しなくてはならず大変、などという話も結構聞きますが・・・。

1点差勝負の試験を変える時だ!、人物重視で、総合的、多面的に判断する!って、ねえ・・・。
どんな人格者の大先生が、大人数の受験生の人間性の優劣(?)を、短い試験期間で“総合的に多面的に”判断し、何を基準にどうやって合否判定するんだか・・・。

暗記勉強が基本の現在の入試制度かもしれませんが、逆に言えば、思いっきり頑張って努力して暗記すれば報われる試験って、道徳的にもなんとなく美しい気がするんです。
元々脳ミソのポテンシャルが高い人もいるでしょうけど、何倍も努力すれば追い越せる可能性のある試験って、実はその受験生の努力や人間性をそれなりに反映したものが結果になったりするんではないでしょうか。

単純に点数が足りなくて大学に不合格になっても、努力が足りなかったんだ、別のステージやその後の人生で再チャレンジしよう、と諦めもつきやすいと思います。
“総合的に人物判断をした結果、あなたはダメな人間なんで不合格です”、なんて言われた日にゃあ(モチロンそこまで言わないでしょうが)、18歳の若者は立ち直れませんぜ・・・。

少なくとも、こんな建前論だけのおとぎ話をしている教育再生実行会議の“有識者”なんて人々に、前途ある若者の合否判定(人物判断?)だけはして欲しくないと思います。