今週、“日大のドン”と呼ばれている日本大学理事長の田中英壽氏が逮捕されました。
逮捕容疑は所得税法違反、つまり脱税です。

今年に入ってから、日大の付属病院建設絡みで大学理事等が逮捕されていました。
日大の付属病院を新たに建設するに当たって、建設費用の一部を“コンサルタント料”などという名目でネコババしていたという事らしく、日大に損害を与えた“背任罪”という罪でした。

ネコババした金額は4億円以上とも報道されており、途方もない金額に驚きますが、このような無茶ができた背景には“日大のドン”の意向があったと噂されていました。
まあ意向というより、ネコババしたお金の一部がこの“日大のドン”にも流れているのではないかという事で、直接手は下さず金だけ上納させるという、まさに“おぬし悪よのう~”という感じ。

ただ先に逮捕された理事たちのように背任罪で立件するにはなかなか厳しい状況だったらしく、“ネコババしたお金の税金を払っていなかった”脱税の罪での逮捕という決着です。
昔このブログでも書きましたが、“犯罪で得たお金にも税金がかかる!”、という話ですね。

ネコババしたお金等を日大のドンに渡す名目としては、“誕生日祝い”とか“再任祝い”で何千万円も渡していたようで、万が一、日大のドンさんがこれらの所得を真面目に所得として確定申告していたら・・・、検察も逮捕にこぎつけられなかったかもしれません・・・。
古い話で言えば、アメリカの大物ギャング“アルカポネ”も最後につかまった罪名は脱税で、なんだかんだ言ってもお金は足がつきやすく、脱税は比較的立証しやすい犯罪だということを改めて感じた事件でした。