1年半ほど前、楽天グループが突然(?)携帯電話事業に参入する!、とぶちあげました。
日本の携帯電話事業は3社独占の横並び状態がこのところ続いておりましたので、おお!これは素晴らしい!楽天頑張れ!、と個人的には大歓迎なニュースでした。

ただその発表当時から、“2019年10月にサービス開始予定”というのは余りにも無謀と言う声がチラホラ、いや、大多数、だったように思います。
最新の仮想化技術やクラウド基盤を活用する“世界初のネットワークを構築する!”と言ってましたが、スマホに繋がる基地局は“仮想”でも“クラウド”でもなく“アンテナ現物”を全国の屋根の上に一つ一つ建てる必要がありますから。

さすがにその辺は楽天さんも承知の上で、2019年10月段階では取り敢えず東京、大阪、名古屋の都市部で自前のアンテナを建て、他の地域はauのネットワークを借りるという話でした。
それでも結構ハードルは高そうでしたが、三木谷社長の自信満々な態度に“きっとやってくれるんだろう!”と期待しておりました。

が・・・、やはり10月には間に合わないようです。

取り敢えずこの10月から5千人のモニターさんに試験利用のような形で使ってもらい、ネットワークの利用に問題がないか確認できた段階でフルサービスを提供するそうです。
現実的には、“来年3月に間に合えばいいなあ”くらいな感じでしょうか。

毎日新聞のネットニュースによれば、来年3月までに設置予定の基地局3432局のうち、まだ6分の1くらいしか整備できていないとか。
え?3432局の6分の1って・・・、サービス開始予定まであと一か月切ってるのに、まだ全国で600か所しかアンテナ建ってないの???

と言いますか・・・、アンテナが全国で3432箇所って・・・、少なすぎません???
総務省のデータでは、ドコモの基地局は全国で34万か所、ソフトバンクが24万か所、auが15万か所、UQが6万か所というレベルです。

いくら新規参入とはいえ、アンテナの数がドコモの100分の1って、桁が2桁違いますやん。・・・。
最新のアンテナで電波が100倍遠くまで飛ぶなら話は別ですが、期待していただけに、何だかいろいろ残念な感じです。

IT企業にありがちな、無理でも無謀でもまずは“どかーんとぶち上げろ!”的な発想かもしれませんが、見切り発車感がひどすぎませんかねえ。
ま、冷静に考えれば、このスケジュールでも相当頑張っておられるのは間違いありませんので、これからも楽天の携帯事業を応援したいとは思いますが・・・。